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サモンナイツ

こんばんは七月です。
ようやくリクSS2個目ができましたー・・・
・・・遅いですね・・・orz
4月は就職したてでなんだかんだと忙しくてろくにSS書けなくて・・・
5月になってようやく完成した次第です。
多少仕事にも慣れてきたし、今後もうちょっとSSのペースを上げれたらなあ、とは思っています。

さて、今回はサモンナイトの固めSSです。
元ネタはサモンナイト3の番外編・・・サモン2のキャラたちが、サモン3の島を訪れたらといった内容になってます。
はっきりいってサモン3の番外編を知らないとよくわからない内容になってるかもしれませんがそんなものでよろしければ続きよりどうぞ。



一応参考動画
ちなみに僕は生徒はベルフラウ一択。





「忘れられた島」と呼ばれる島がある。
そこは特殊パターンで流れる気流や海流の影響で、長らく外界と断絶していた島だった。
そんな島に、その日一隻の船が付いた。
木で作られた大きな船体、掲げられているのは黒い布に大きなどくろマークの描かれた帆。
誰が見ても海賊船だと一目瞭然のその船から降りてきたのは、おおよそ海賊とは思えない風貌の少女だった。
オレンジ色のエプロンドレスのような軽快な衣装に身を包んだ少女――パッフェルだ。
パッフェルは梯子おり、地を踏みしめるとあたりの様子をうかがった。
(懐かしいなあ……)
以前とある事情によりパッフェルはこの島に滞在していた。その時間は幸せなものではなかったが、しかしその時に得たとある出来事はパッフェルにとって人生の転換期となる大切な思い出だった。
今、パッフェルが眺めているのは、そんなずっと昔にパッフェルが見た風景だ。
上陸し見渡す景色はあの時と変わらない。
海も、森も、ずっと昔にパッフェルが見たものと同じだ。
(あの時は任務ばかりに明け暮れて……)
周りの景色なんて気にする余裕もなかった。
だが、今は違う。今のパッフェルにはこの景色をありのままに楽しむ事が出来た。
それも“あの人”のおかげなのだ。
(きっとこの島のどこかにあの人が……)
あの日、パッフェルに生きる道を示してくれた大切な人。助けてくれたお礼も言えずに、こんなにもの時がたってしまった。
だが、もしかしたら今度こそ自信が抱いている感謝の言葉を伝える事が出来るかもしれないのだ。
周りが荷卸しの作業であわただしくなっている中、パッフェルは一人静かにその場を抜け出そうとした。だが、
「あ、パッフェルさん。ちょっと待ってください」
少女の声がそれを呼び止めた。
いたずらが見つかった子供のような、気まずそうな笑みをしながら振り返ると、そこにいたのは声の主であるアメル。そしてミニスとハサハだ。
「パッフェルさん、一人でどこに?」
「ありゃー……」
と、にがそうに笑うパッフェルにミニスが詰め寄った。
「荷卸しをさぼってどこに行くのよ?」
ジトッとした目で見つめられて、とっさに無害そうなハサハへと視線をそらす。
ハサハは無表情でじっとこちらを見ている。うん、癒された。とそんな場合ではない。
やはり勝手に抜け出そうとしたことを責められているようだ。
どう言い訳したものかと思い
「ちょっと野暮用が……」
と、あたりさわりのない回答をした。
適当極まりない回答に、怒られるかと思いきや
「そうなんですか。それじゃあ、あたしたちも一緒してもいいですか?」
と予想外の反応が返ってきた。
「うんうん、パッフェルってこの島の出身なんだよね? せっかくだから案内してよ」
どうやらミニスも荷卸しをさぼる気らしい。
ハサハはハサハでこくこくと首を縦に振りながら目を輝かせていた。
どうやらみんなこの島のことが気になって仕方なかったらしい。
(本当は一人で行こうと思ったけど……)
仲間たちとにぎやかに行くのも悪くはない。そんなことを思える自分はやはり変わったのだとしみじみ感じながら
「しかたない、一緒に行きましょうか」
にこやかに笑いながら、パッフェルは仲間とともに歩き出した。



しばらく森の中を進んだパッフェルは違和感を感じていた。
(おかしい……)
生き物の気配を感じない。
これほど森の中を歩いても人どころか動物一匹すら見かけない。
この島はもっと生気満ち溢れたところだったはず。それに……
「なんだか地震の多い島ですね」
そうなのだ。アメルが言うとおり、先ほどから何度か地震が起きている。
以前島にいたときは確かに地震は多かったが、あれは特別な事情によるものだ。
今やただの平和な島となったこの島で、あの時のように人為的な地震が起こされているようなことはないだろう。
(もともと多い島だったのかな?)
疑念を持ちながらもパッフェルたちは進んだ。そして、やがて森がひらけていくのを見た。
パッフェルは覚えていた。直接訪れたわけではない。だが、任務遂行のための知識として知っていた場所だった。
この先にあるのは、あの人が子供たちに学校を開いていた場所だ。
もしかしたら今もそこにいるかもしれない。そんな淡い期待をもってパッフェルはその場所にたどり着いた。



はたしてパッフェルの予感は当たっていた。だが……
「そんな……」
パッフェルの目の前、そこには確かにいた。
パッフェルのよく知った人。
パッフェルが、心から会いたがっていた人が――――

石になっていた。

パッフェルの目の前には長い髪に大きな帽子をかぶった女性の石像。
その隣には小さな少女の石像が寄り添っていた。
女性の石像はアティ。そして、少女の石像は確かベルフラウといったはずだ。
このアティこそがパッフェルの探し人だ。
以前、彼女に救われたことによりパッフェルはその暗殺者という暗い道から脱出するための光を得た。
今、パッフェルがこうして幸せに生きていられるのも彼女のおかげだ。だから、何としてもあってお礼を言いたかった。だが、その本人は今やただの石になっている。
アティは傍らの小さな少女を守ろうとしっかりとその身を抱きかかえ、何かを見つめるようにして固まっていた。
おそらくその視線の先にアティたちを石に変えた存在があったのだろう。
だが、なすすべもなく、アティは教え子を守ることもできず、二人そろった石へと変わり果ててしまったのだ。
そんな恩人の石と化した姿にしばらく呆然となっていたパッフェルだったが、ハッと気を取り直すとあたりを見渡した。
周りを見れば他にも数体の石像がそこにはあった。
尻餅をついているのはソノラ。
狼狽した様子を見せるのはアルディラ。
そんな彼女に手を伸ばしたまま倒れているのはファリエル。
ほとんど棒立なのはクノン。
取り乱した様子もなく静かに佇んでいるのはミスミ。
無造作に転がっているのはマルルゥ。
どれもこの島の住人である女性たちだった。
石像の周りには朽ちたテーブルやティーカップなどが見て取れた。
この日は女の子だけでのお茶会でも開いていたのかもしれない。他愛もない話に花を咲かせていたのだろう。そしてその最中に彼女たちを物言わぬ石像へ変えてしまった何かが起こったのだ。
「いったい……」
何が起こったのだろう? と思考をめぐらすと同時に異変は起こった。
「きゃあっ!」
突然のアメルの悲鳴。
ピシッとアメルの足元の地面に亀裂が入り、そこから紫色のガスが噴出されていた。
足元から噴き出したガスをまともに浴びたアメルの体が硬直する。
そして瞬く間にその体が灰色に染まっていき
「あ……」
ピシッ、と乾いた音がして響き、アメルは完全な石になった。
「これは……石化ガス!?」
今、パッフェルの目の前にはどこからどう見てもただの石になったアメルがいる。
アメルは驚きの表情で、自らの石の体を見つめるように固まっていた。
目の前でアメルがガスに包まれ石と化した光景を見て、パッフェルは一つの可能性を頭に浮かべる。
紫水晶。
この島に点在するこの特殊な水晶は、その中に石化ガスを大量に含んでいる。この水晶が外からの衝撃によって破壊された場合、その大量のガスが一気に漏れ出し、周りにいた生物を石へと変えてしまうという危険なものだった。
今アメルが体に浴びたのもおそらくはこのガスだろう。先ほどに地震によって地下の水晶が壊れ、それが地面から噴き出しているのだ。
おそらくこの現象は島中で定期的に起こっており、アティたちも以前に地震があった際に噴出したガスによって石にされてしまったのだろう。
この島に生き物の気配を感じなかったのも、このガスが島中に噴出した結果、この島の住人がみんな石になってしまったからかもしれない。
そんな風にパッフェルが考えていると
「あ……」
「やあっ!」
続いてハサハとミニスの声が上がった。パッフェルが振り向けば二人はアメル同様に紫色のガスに包まれていた。
ガスは、二人を硬直させ、灰色に染め、アメル同様に物言わぬ石像と変えてしまう。
ハサハもミニスも何が起きたのか分からないといったような驚愕の表情を浮かべ固まってしまったのだ。
「ここはまずい……」
目の前で石になってしまった3人の姿を見て、パッフェルは焦りを覚えた。
石化自体はそれほど大したことではない。死ぬわけでもなく、誰かに治してもらえさえすればいいのだ。
だが、その治す人さえいなくなってしまえばどうしようもない。
パッフェルは船へ助けを呼びに行くべく、いったん3人の石像を放置し、この場を離脱しようと走り出そうとした。
だが、そこに再度の地震が襲い掛かる。
今回のはひときわ大きく、パッフェルはバランスを崩しその場にうずくまってしまった。そして、そこに地面に新しく無数の亀裂が走り、そこからもガスが大量に噴き出した。
ガスはパッフェルの周りを取り囲むように蔓延し、その逃げ道を奪う。
噴き出す噴煙も大きな木の高さほどはあり、飛び越えて逃げることもかなわなかった。
四方八方を塞がれ、逃げ場を失ったパッフェルの足元にも亀裂は走る。
「しまっ……」
どうにか脱出しなければとは思った、だが、パッフェルをもってしてもその方法は思いつかない。
そんなパッフェルにも無情にもガスは襲い掛かった。
とっさに身をひねってよけようとするが、このガスに囲まれた狭いスペースでは無駄なことだった。
左足をガスに包まれ、即座にそこが石と化した。
パッフェルは動かなくなった足によって立つこともままならず、そのまま前のめりに倒れこむ形となった。
膝をつき、四つん這いの状態でパッフェルはただ前を見つめていた。
最早逃げることは不可能だ。なら、せめてあの人に……
求めるように右手を伸ばしたパッフェルの全身を今度こそガスが包んだ。
そして……



ガスが晴れたのち、そこにはパッフェルの石像があった。
パッフェルもまた、アメルたち同様にガスの効果で石化してしまったのだ。
アティに向かって伸ばされた手はそのままに、地に這いつくばった状態で石像になっているパッフェル。
その瞳には涙がたまっており、それが頬を使って地面へと滴り落ちた。
パッフェルの伸ばした手はアティに届くことはない。
アティもまた、その伸ばされた手に気付くこともない。
2体の石像は決して交わることなく、そのまま立ち尽くすこととなった。
おそらくもう少しすればパッフェルたちの異変に気づき仲間たちがやってくるだろう。
だが、それはこの島に新たな石像を増やすだけなのだった。
忘れられた島という島がある。その島にはただ、石像だけがひっそりとたたずんでした……


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Author:七月
七月(ななつき)といいます。
固体少女様にて稚拙な文章を投稿させたりなんかしていただいてます。
時間がありましたら暇つぶしにでも見てやっていただけるとありがたいです。

好きな漫画(ラノベ)、アニメ:魔法少女リリカルなのはシリーズ、ながされて藍蘭島、とある魔術の禁書目録、C3、ソウルイーター

好きなゲーム:東方project、夜明け前より瑠璃色な、BALDRSKY、SO3、SO4、サモンナイト3

最近好きなアニソン(ゲーソン):沈黙の空、jihad(BALDRSKY)、only my railgun(とある科学の超電磁砲)、Refrain(プリンセスうぃっちぃず)
連絡などございましたら以下のメールフォームへ
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ただ、僕は結構メールを放置する癖があるので、もし連絡が遅くなったらごめんなさい。

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