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わたし、気になります!



好奇心は身をなんとやらという言葉がありますが、今回はまさしくそういうことなのかもしれません。


ある日のことです。私こと千反田えるはとある噂を聞きました。なんでも、とある洞窟の中にはたくさんのまるで本物の少女と見間違うかのようなリアルで精巧な氷像があるというのです。
これは気になります!
だってまるで本物の人間のようにリアルな氷像なんて、そんなものはめったにお目にかかれるものではありません。
一体どのような氷像なのでしょうか? そして、いったいどんな人がそれを作っているのでしょうか?
気になることは尽きません。
なので、わたしは一人でその洞窟を訪れてみることにしました。そして今、その洞窟内を散策しているところなのです。
実は他にも何人かの方に声をおかけしたのですが、残念ながら皆さん用事があるようで来てはくれませんでした……
全く、皆さんは氷像が気にならないのでしょうか?
そんなことを考えながら歩いていると、ついに目的のものを見つけました。
氷像です!
「これが噂の氷像ですね!」
そこにあったのは2人の少女の氷像でした。
わたしはあっという名に目を奪われてしまいました。
噂通りのとてもきれいな氷像です。
一見すると確かにまるで本物の少女がそのまま氷像になったかのように見えます。
わたしが想像していたよくあるすまし顔の像とは少し違って、何かに怯えているような様子の氷像ですが、それもきっと芸術的表現なのでしょう。
へたり込み、寄り添いあっている2体の氷像は本当に何者かに襲われて、氷像に変えられてしまったかのようにも見えました。
と、わたしはしばし見入っているとあることに気が付きました。
その氷像が乗っている台座に矢印と文字が書かれていたのです。
そこには「→ 氷像展示場 Aika&Alice」と書かれています。
なるほど、分かりました。
この2体の氷像が着ているのはとある国のとある職業……確か水先案内人≪ウンディーネ≫と呼ばれる職業の制服なのです。
つまりはこの水先案内人の氷像(アイカとアリスという名前みたいです。)が、わたしをその氷像展示場まで案内してくれるのでしょう。
「そうとなれば進みましょう♪」
わたしは鼻歌を歌いながら、意気揚々と道を進んでいきました。



しばらく進むもう一体の水先案内人さんの氷像を見つけました。
今度の氷像さんもまるで本物の少女のようです。
先ほどの2体と違うのは表情でしょうか。先ほどの2体が恐怖を現していたのなら、今度の1体はぽかんとした驚きの表情をしています。
そして、この氷像の台座にも、行き先をしっかりと示してくれていました。
「→ 氷像展示場この先すぐ Akari」
なるほど、この氷像はアカリさんというみたいです。
「かわいらしいお名前ですね」
とつい氷像に語りかけてしまいました。
しかし当然反応は帰ってきません。当然ですが少しさびしいです……
わたしはこのアカリさんに別れを告げると、ついに目的地へとたどり着きました。



「うわあ……」
壮観でした。
見渡す限りの氷像です。
しかもどれも本当に素晴らしい出来の。
ジャンルはばらばらのようで、女子学生、お姫様、司祭、歌姫、和風の女の子など様々な人物がモデルになっているようです。
わたしはしばしこの氷像たちを眺め、時間を過ごしました。
見れば見るほど氷像に興味がわいてきます。わたしが一通りの氷像を眺め終わると、今度はこの氷像の製作者へと興味が移りました。
一体どうしたらこんなあまりにリアルな氷像が出来るのでしょうか?
そんなことを考えていると
「お姉さん、知りたい?」
声がしました。
小さな女の子の声です。
私が振り返ると、そこには女の子がいました。
白い和服に身を包んだ水色の髪の女の子。その瞳だけが宝石のように赤く輝いています。
一体どなたなのでしょう? どうやらこの氷像について知っているみたいですし……もしかして
「製作者さんですか?」
「うん!」
女の子は勢いよく顔を縦に振ります。
なんと! こんな小さな子がこの氷像の製作者だったようです。人は見かけによりませんね。世の中は不思議でいっぱいです。
「ねえ、氷像についてもっと教えてあげようか?」
女の子がそんなことを言ってきました。
これは願ったりかなったりです。製作者自らこの氷像について教えてくれるなんて。
「はい♪」
わたしは二つ返事で答えます。
「じゃあちょっと身をかがめてくれる?」
「はい、いいですよ」
わたしは女の子の目線程度までかがみこみます。すると突然


ちゅっ


……
……え?
……え?
ええっ!?
今わたしは何をされたんでしょう?
私の目の前には女の子の顔が間近で見えます。その目は閉じられており、頬はほんのり蒸気してまして……そして唇がわたしの唇に触れています。
これは接吻というものなのでしょうか!? わたしは女の子にせっぷんされてしまったのでしょうか!?
と、突然の出来事に何が何やらわからなくなってきましたが
(あれ?)
なんだか急に眠くなってきました。さらに言うなら、体が金縛りにあったように動きません。
体中も寒くなってきて、感覚が薄れていくようです。
首が動かなかったので、わたしは視線のみでわたしの体を見てみました。するとなんということでしょう、私の体が凍り始めているではないですか!
どうやらこの女の子は雪女さんだったようです。つまりは今までわたしが見てきた氷像も、少女そっくりの氷像ではなく、少女がそのまま氷像になったものだったようです。
そして、今まさにわたしもその仲間入りをしようとしているのでしょう。
(……)
なんだか考える力もなくなってきました。
どうやら……わたしも……このまま氷像に……
……

ピキイッ


「……よし、完成かな?」
すっ、とえるの唇から唇を離した雪女は、目の前にある氷像に対して満足そうな笑みを浮かべた。
そこにあるのは真っ白な氷像だ。
少し驚いたような顔で、唇はキスしたままの啄んでいるような形で固まっている。
真っ黒だった髪も、今は青白く染まり、えるは完全な氷像へと変わり果てていた。
「さてと、この子も飾らないと」
雪女はそんなえるの氷像を持ち上げると、鼻歌を歌いながら運んで行った。
そして、展示場に1体の、女の子の氷像が追加されたのだった。
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七月

Author:七月
七月(ななつき)といいます。
固体少女様にて稚拙な文章を投稿させたりなんかしていただいてます。
時間がありましたら暇つぶしにでも見てやっていただけるとありがたいです。

好きな漫画(ラノベ)、アニメ:魔法少女リリカルなのはシリーズ、ながされて藍蘭島、とある魔術の禁書目録、C3、ソウルイーター

好きなゲーム:東方project、夜明け前より瑠璃色な、BALDRSKY、SO3、SO4、サモンナイト3

最近好きなアニソン(ゲーソン):沈黙の空、jihad(BALDRSKY)、only my railgun(とある科学の超電磁砲)、Refrain(プリンセスうぃっちぃず)
連絡などございましたら以下のメールフォームへ
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