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sao固め

こんばんは七月です。
最近忘年会シーズンで忙しいです(汗)
早く落ち着いてほしいですね・・・

さて、今回はSAOのブロンズ像化です。
忙しい中でささっと書き上げたのでいろいろと荒いですが、それでもよろしければ続きよりどうぞ。



ある日の午後のこと。
武具店で働いていたリズは一通のメールを受信した。
「あれ? アスナからだ」
友人であるアスナからのメール。そんなものは普段からたくさん来るのだが、この日リズはメールを開くにあたって何か嫌な予感を感じていた。
「確か今日って任務に行くって言っていたような……」
任務中に何でもないメールを送ってくるようなアスナではない。リズは恐る恐るそのメールを開く。そして、嫌な予感というものは当たってしまうものなのだ。
メールにはただ一言。『たすけて』と。
そう……表示されていた。




「ここのエリアね……」
58階層、エリア名『黄昏の草原』。延々と続く緑の草原の一画にリズとシリカの姿があった。
あの後、急いで店を閉めたリズは同じくメールを受け取っていたシリカと合流。そのままメールの発信地であるこの場所にこうしてやってきたのだ。
「アスナさん、大丈夫でしょうか……」
「分からない……」
まだ、アスナの反応が途絶えた場所からは少し距離がある。
リズとシリカは急いでその地点へと向かって走り出した。
このエリア『黄昏の草原』は夕日がきれいなエリアでもともと有名だったのだが、最近は妙な噂が立っていた。
それは、「女性だけで訪れた場合に、帰ってこれない」というものだ。
リズもその噂を信じているわけではなかったが、今回のアスナの件を考えるとあながちウソではなかったのかもしれない。
(アスナ……無事でいてよ!)
急ぎながら草原を駆け、少し小高い丘の上へとたどり着いたリズたち。
そこがアスナの反応が途絶えた地点であり、そしてそこに佇んでいたの見間違えるはずもない、良く知った友人の姿だった。
「アスナ……」
「そんな……」
リズとシリカが見たのは確かにアスナの姿だ。だが、その全身は一糸まとわぬ姿で青銅色に染まっている。
リズは以前にも同じような光景を見たことがあった。あの時のアスナはただの石像になっていが、今回も同じようなものなのだろう。
「ふう、とりあえず死んだわけじゃなさそうでよかったよ……」
固まっているだけなのならば、アイテムで元に戻すことができる。
とりあえずはアスナが生きていることは確認できたリズは、ほっとした様子で再び現状を把握し始めた。
リズとシリカの目の前で、アスナは驚き立ちすくんだ様子でただのオブジェになっている。
状況から見れば何者かに襲われ、固められてしまったのだろう。周りにもアスナと同じように固められてしまったのであろう数人の少女の姿があった。
「これって……石化かな?」
「でも何か色が違うような……石像っていうよりブロンズ像みたいです」
リズとシリカはまじまじとアスナの身体を見つめながらそう言った。
確かに色合いと言い質感と言い、美術館に飾られているようなブロンズ像にそっくりだった。
しかし、リズにとっては石像もブロンズ像も固まってしまっているという点では同じようなものだった。
「ま、とりあえず軟化剤でも使ってみようか」
リズが違和感に気が付いたのは、軟化剤を取り出しアスナに使おうとした時だ。
「あれ?」
「どうしました?」
シリカが不思議そうな顔でリズを覗き込んだ。リズは額に汗を浮かべ、困った表情で言った。
「アスナを選べない……」
軟化剤を使用する際の対象に、アスナを選べないのだ。
それ以前に、アスナのアイコン自体が表示されない。
「嘘、どういうこと!?」
不思議そうにリズはアスナの像にカーソルを合わせた。しかしそこにはプレイヤーとしてのアスナの情報どころか、石化したときに表示される『アスナの魔石』という表示すらされなかった。
代わりにアスナのオブジェの上に表示されたのは『ブロンズ像』という名前と『immortal object』という表記――破壊不能の構造体を意味する言葉だった。
つまりは元からフィールドに存在している石ころや木々のような、プレイヤーが決して干渉できない存在――それが今のアスナなのだ。
「何よなの……これ……!?」
リズは友人のなれの果てに愕然としていた。
今のアスナはアスナではなく、あくまで草原に佇む無数のブロンズ像の中の一体だ。
触れることはできる。しかしそれ以外何もできない存在に、アスナは変わり果ててしまっていたのだ。
「駄目です、全然……動かせませんっ!」
シリカは必死にアスナのブロンズ像を押したり引いたり、さらには持ち上げたりしようとした。しかしアスナのブロンズ像は立っている場所からまるで動くことはなく、ただな時場所に鎮座し続けている。
最早物理的な問題ではない。システム的な力によってその移動を禁じられているのだ。
「ほかの子も……駄目だね」
リズはアスナ同様にブロンズ像にされたであろう少女たちの像を動かそうとしたり、アイテムの使用対象に選ぼうと試みた。しかし結果はアスナ同様に、どうすることもできなかった。
「もう……訳が分かりません」
シリカはぐったりとした様子でその場にしゃがみ込んだ。
リズにも理屈は分からない。分かっているのは何故かアスナたちは今、このフィールドと一体化したオブジェクトと化してしまっている。
フィールドの一部ということは耐久値もなく、人為的に破壊される恐れがないのは不幸中の幸いと言えなくもなかったが、どちらにせよこのまますっとブロンズ像のままにしておくわけにもいかない。
「こうなったらアルゴに聞いてみようか」
リズはそう言ってアルゴという女性へメッセージを送った。
情報屋と呼ばれるアルゴは、SAO内でも屈指の情報通である。
誰も知らないような裏情報から新規に出現した情報まで、とにかく迅速かつ幅広い情報を手に入れること有名な彼女に、今リズ達の目の前で起こっている現象についてと、あわよくばその解決法について問い合わせたのだ。
そして、リズがメッセージの送信確認をしていると、すぐに彼女からのメッセージは返って来た。
「リズさん、どうですか?」
「うーん、やっぱり無料じゃあ教えてくれないか……」
そう言ってリズが覗き込むメッセージには以下のように書かれていた。
『夕方になる前にすぐに逃げな』
「どういうことでしょう……って、もう夕方ですよ!?」
「まあ夕方に何かが起こるってことだよね……そう、たとえば……」
やがて日が沈みかかったころだ。突然、それは聞こえてきた。
キシャアアアアアアアッ
「な……何!?」
「例えばこういう……」
そして、奇声とともにそれは出現した。
「レアエネミーに襲われるとかね」
狼狽するシリカとリズの視線の先。そこには、巨大な1体の魔物がいた。
エネミー名『Malboro Great≪モルボル・グレート≫』。巨大な口と、その周りに無数の触手を持った植物系のエネミーだった。
レベルは60。ボスレベルのエネミーであることを考えると、シリカとリズにとってはとても安全マージンが十分な敵とは言えない。
「リズさん。ここは逃げ……」
「そうしたいんだけど……駄目みたいだね」
「そんな……」
リズに言われて、シリカも気が付いた。
いつの間にか自分たちを取り囲むように透明なバリアのようなものが貼られていた。
バリアはいわゆる戦闘エリアであり、これは逃走不可能な戦闘なのだ。
「やるしかない……ってことですか」
「だね」
それを理解した二人は、覚悟を決めて臨戦態勢を取った。
敵のHPゲージを見ると、すでにその色は黄色に染まっている。
どうやらプレイヤーと戦闘した際に受けたダメージがそのまま残るタイプのエネミーらしい。ゲージはすでに7割以上が削られており、うまくいけば二人でもなんとかなりそうだった。
「行こう、シリカ!」
「はい!」
そして、二人は友人をブロンズ像に変えた存在に向かって飛び掛かる。
モルボルはそれを迎え撃つように一際甲高く鳴き声をあげた。




戦闘は続いている。
状況を言えばモルボルは確実にダメージを受けているのに対し、シリカとリズはほぼノーダメージだ。
一方的な展開にただのモンスターであるモルボルは焦ることもなく、シリカに向かって触手を伸ばした。
「触手系エネミーはもう……十分ですっ!」
ザンッ、とシリカがダガーで素早くその触手を切り落とす。それと同時にリズがモルボルの懐に潜り込んだ。
「くらいなさいっ!」
そして、メイスの強力な一撃をモルボルの体幹にぶち込んでいった。
モルボルが悲鳴を上げるとともに口から液体を吐くため、シリカとリズは距離を取ってモルボルの動作が正常に戻るのを待つ。
いくらレアエネミーとは言え、所詮はシステムに管理されている存在だ。その攻撃にはパターンというものが存在し、それを見極めてしまえば難なくダメージを与えていける。
モルボルの場合ならばまずは触手攻撃の際に隙が出来るためそれを狙う。そして、その隙に攻撃をすると一定時間液体を吐くためそれが収まるまで待ち、そしてまた触手攻撃に対応する。
今回はそのパターンを早々に発見できたため、リズとシリカにはほとんど被害がなくここまで来られたのだ。
「勝てそうですね、リズさん!」
「うん、このままいけば……!」
シリカとリズもいくらかの安堵感を覚えていた。このままなら、二人をも無事にこの場を切り抜けられる。それに、もしこのエネミーを倒せばアスナたちも元に戻せるかもしれない。
そんなふうに、少し油断してしまっていた。
全くタイミングが悪かったとしか言いようがない。そんな時に、エネミーの攻撃パターンが変化したのは。
突然、エネミーの身体のすべての触手がうごめきだした。そして、それらが一斉にシリカとリズに向かって放たれたのだ。
スキル名『Tentacle Bind』。
何十本という触手が、シリカとリズを捕えようと迫った。
「あ……危ない!?」
リズはメイスをうまく使い、それを何とか防ぎ切った。だが
「きゃあああっ!?」
逃げ回っていたシリカはその足を捕えられ、触手に吊り上げられてしまった。
「は……放して……ひゃんっ!?」
そして思うように動けなくなったシリカに、無数の触手が絡みついた。
「ど……どこを触って……って、きゃあっ、服が!?」
「あちゃー……」
なんかどこかで見たような光景だなー。などとのんきなことを考えながら、無数の触手に絡まれ、服を溶かされていくシリカの様子をリズは目を隠すように覆った指の隙間から眺めていた。
「は……放し……あ痛っ!」
その間も触手はシリカをもてあそび続け、やがては服をすべて溶かされてしまった。
そして全裸にされてしまったシリカが無造作に草原に放り出される。
「うう……」
尻餅をつき、ゆっくりと立ち上がったシリカに向かって、ごぽっ、とモルボルの口から緑色の液体が吐き出された。
それはシリカの右肩に降り掛かかり、瞬時にシリカの身体に変化をもたらした。
「わ……私の身体が……」
シリカの身体が肩の所からアスナたちと同じように青銅色に染まっていた。
そして、それはじわじわとシリカの身体を侵食していた。
「あっ……や……」
ブロンズ像化は肩から胸へと広がりそのまま腰へ、そして両足までもが固まっていく。
「たす……けて……」
歩けなくなったシリカは必死にリズに手を伸ばすが、やがてそれも動きを止めた。
最後にシリカの頭も青銅色に染まり、シリカの動きが完全に止まってしまった。
シリカは、完全なブロンズ像になってしまったのだ。
涙目で助けを乞う様にリズに手を伸ばしながら、固まっているシリカ。
「シリカ!」
リズはそんなシリカの名を叫んだ。しかし、当然ブロンズ像になったシリカからは返答など返ってこない。それどころか、パーティーメンバーの中からシリカの名が消えており、代わりにシリカのブロンズ像の上にはただ『ブロンズ像』という表記がされているだけだ。
それはシリカが最早プレイヤーではなく、フィールド上のオブジェクトと化してしまったことを如実に示していた。
「こ……のおっ!」
リズはシリカまでをもブロンズ像に変えた存在に向かって怒りをあらわにし、その体に渾身の一撃を叩き込んだ。
モルボルのゲージがぐっと削られ、その残りはほんのわずかとなった。
色も赤へと変化しており、あと1撃でもあれば倒せただろう。だが、そのあと1撃を入れる前に大技を繰り出して、巨大な隙が出来たリズをモルボルは見逃さなかった。
触手がリズを絡め取り、シリカ同様に宙づりにする。
「しまっ……きゃあっ!」
そして、その服を溶かし一糸まとわぬ姿へとリズを変えていく。
服を溶かされたリズはそのまま草原へと放り投げられ、そこにモルボルの体液を振りかけられた。
「そん……な……」
へたり込んだままリズの身体は青銅色に染まっていく。
冷たく、固い、ブロンズ像の身体へと変わり果てていくリズ。
あと一撃。
たった1mm程度のHPゲージを削る事が出来ずに、あえなくリズはブロンズ像になった。
左右に力なく両手を下げ、へたり込みながら呆然と前を見つめたままリズは固まっている。
モルボル相手に善戦していたシリカとリズも、結局は立ち並ぶブロンズ像の仲間入りをしてしまったのだ。
そしてシリカとリズがブロンズ像と化し、戦闘可能なプレイヤーがいなくなったとともに、モルボルも役目を終えたと言わんばかりに消えて行った。
あとには、モルボルによって全裸のブロンズ像へと変えられた少女たちだけが取り残されている。
そんな少女たちのオブジェは夕日を受けて輝いていた。
草原の中、紅の光に無数のブロンズ像が照らされる。そんな幻想的な光景が、そこには広がっていた。


リズの推測は当たっており、このブロンズ像化はモルボルを倒すことにより解除される。
モルボルのHPは最早風前の灯であり、どんなプレイヤーが訪れても一撃で倒す事が出来るだろう。
だが、その事実を知る者はいない。
さらにはリズたちが戻ってこなかったことにより、行った人が返ってこないという噂の信憑性が増してしまったため、今まで以上にここを訪れる人は減ってしまうだろう。
再び好奇心旺盛な女性プレイヤーが訪れるその時がくるまで、彼女たちはこの風景の一部となって佇み続けることとなる。
朝も、昼も、夕方も、そして夜も……ブロンズ像の佇む草原の光景が、このエリアには存在し続けるのだった。


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「sao固め 」へのコメント

SAO現実世界なのにファンタジーなのもいいですよね
石化以外に樹木化とか色々シュチュまりそうですし
魔物化もありそうですし ALO編やそのED後ということで話し作るのもおもしろそうですね

Re: タイトルなし

世界観がゲーム内なので割と何でもアリなのがいいですねw>SAO
SSはかなり書きやすいです。

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Author:七月
七月(ななつき)といいます。
固体少女様にて稚拙な文章を投稿させたりなんかしていただいてます。
時間がありましたら暇つぶしにでも見てやっていただけるとありがたいです。

好きな漫画(ラノベ)、アニメ:魔法少女リリカルなのはシリーズ、ながされて藍蘭島、とある魔術の禁書目録、C3、ソウルイーター

好きなゲーム:東方project、夜明け前より瑠璃色な、BALDRSKY、SO3、SO4、サモンナイト3

最近好きなアニソン(ゲーソン):沈黙の空、jihad(BALDRSKY)、only my railgun(とある科学の超電磁砲)、Refrain(プリンセスうぃっちぃず)
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ただ、僕は結構メールを放置する癖があるので、もし連絡が遅くなったらごめんなさい。

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