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固まり姫

こんばんは七月です。
今回はアクセルワールドの固めSSです。
だいぶ前に投稿した人形化SSの続きみたいなものでして、割と無茶な展開ではあると思いますが。それでもよろしければ続きよりどうぞー。



給仕服でバイクにまたがってるのが今回新しく出てきたパドさんです。




ある日の夜のこと、とある古風な宿屋の温泉に黒雪姫の姿があった。
月が優しく光り、星が爛々ときらめく夜空を眺めながら、黒雪姫はゆったりと温泉に浸かっている。
黒雪の周りには同じように肩までお湯につかって極楽そうな表情で緩みっぱなしのチユリや、ばしゃばしゃと足をバタつかせて年相応にはしゃいでいるニコの姿もあった。さらには
「ニコ、あまりはしゃがないで」
そうニコをたしなめる、三つ編みにした黒髪の女性がいた。
ニコと同じ赤のレギオンの一人であり、ニコの保護者的な存在である≪ブラッド・レパード≫ことパド
だった。
今回は彼女もこの温泉旅行にニコの保護者として参加しているのだ。
黒雪たちはチユリが商店街の福引で当てた温泉旅行に来ていたのだが、たまたま今日は客の入りが少ないようで、ほとんど黒行く姫たちの貸切状態となっていた。
よそ者のいない、のんびりとしたこの空間でそれぞれが思い思いに温泉を楽しんでいた。
だが、そんな中ただ一人、ただ単純に温泉を楽しむことだけを目的にしていない少女がいた。
「おまたせ、サッちゃん」
長い亜麻色の髪をなびかせて、黒雪姫たちに遅れて浴槽へと足を踏み入れたのは楓子だった。
以前、とあるアプリケーションによって黒雪や楓子たちは散々な目にあったことがある。
アプリケーション名『テクスチャ・アイ』。一定時間視界にとらえた生物を、テクスチャ通りの姿へと変えてしまうこのアプリの仕業で、黒雪たちは人形になってしまったことがあった。
あれ以来、黒雪とチユリは速攻でこのアプリを削除し、存在すらすでに忘れかけているところだった。だが
(私はまだ、このアプリを使ったことがないんですよね……)
楓子はあの時、アプリ起動中のチユリの視線を浴びて人形にされてしまった。
実際にアプリを使用したことがなかった楓子としては、やはり一度は使ってみたい。それに
(あの時は堪能できなかったけど……今度は思う存分サッちゃんを堪能したいし)
「ん? どうかしたのか、フーコ」
「ううん、何でもない。それよりも……」
お湯に浸るや否や、すすっと楓子は黒雪の近くに這い寄った。
「サッちゃんの肌はいつみても綺麗よね……えいっ!」
「な……何を言って……きゃあ!?」
そのまま楓子は黒雪の背後に回り込むと、後ろからぎゅっと抱きしめた。
楓子の手は黒雪の控えめな胸へと回り込み、その柔い部分を揉み解しだす。
小さいながらも確かなふくらみと、その先端の固い突起物。それを掌で味わいながら楓子は意地悪そうな表情を浮かべている。
「さて、少しは大きくなったのかしら?」
「ん……ひゃう!? ちょ……こら、誰か助けないか」
楓子のじゃれつき攻撃にたじたじの黒雪はチユリ達に助けを求めた。しかし
「先輩方、あんまり騒がない程度にじゃれついてくださいね。あ~気持ちいい~」
「黒の王、あまりはしゃがないで」
「ぷぷぷ、怒られてやんのー」
チユリはいつも通りの光景だと我関せず。パドは冷静に制止を促し、ニコは黒雪の狼狽っぷりを面白そうに眺めて笑うだけだった。
「く……うう……」
「うふふ、諦めも肝心よ」
すでに涙目になっている黒雪をなおも攻めたてながら楓子。
このまま黒雪姫の身体をいじくりまわすのも一興ではあったが、今回の主な目的は別にある。
楓子は早速その目的を果たすために行動を起こした。
(さてと、アプリを起動……と)
こっそりと視界デスクトップを操作し、例のアプリを起動させる。
そして、表示された選択肢の中で今回は『石像』のボタンをクリックしすると『Medusa Eye ‐Start‐』と言う表示がされ、ついにアプリの効果が発揮された。
「あら、これは……」
アプリが起動するとともに、楓子の視界の中で黒雪たちが一様に石像へと変化した。
黒雪の長く美しい黒髪も、白い肌も、今は余す所なく灰色に染まっている。瞳も灰色に濁り焦点は消え、ただの石像のそれになっていた。
一見すれば完全なる石像だ。だが、それにもかかわらずその石像たちは今までと何ら変わらない様子で動き続けている。
今のこの状況はこのアプリによって擬似的に石像のテクスチャが黒雪たちの姿に貼られているだけなのだから、動いているのは当たり前なのだ。現時点では、だが。
「こ……こら、いい加減離せ」
黒雪姫は石像の姿でなおも楓子の無での中でもがいていた。
後ろから抱きしめていた黒雪の柔らかい体も、いつしかアプリの効果によってきている錯覚のため、まるで固く冷たい石を触っているかのような質感に変化していた。
黒雪が抵抗するたびに楓子の肌と、黒雪の石と化した肌がこすれ、何とも言えない快感が走っていた。
楓子は黒雪を堪能しながら周りを見渡した。そこではチユリも、ニコも、パドも、黒雪同様にその全身を灰色に染め、瞳からは光が消えている。
全員が完全なる石像の姿だ。
だが、それでいて先ほどと変わらないように動いている光景は、とても不思議なものを見ているようで楓子の心は弾みっぱなしだった。
上機嫌な楓子はついつい黒雪姫をからかうように悪戯口調で語り掛ける。
「ふふっ、サッちゃんもしかして少し大きくなった?」
「ほ……本当か!」
「ごめん、嘘っ♪」
「…………っ(絶句)」
上げて落とされたショックで固まってしまった黒雪。とはいえ楓子にはすでに黒雪は石像にしか見えていなかったので何の違和感もなかったのだが。
(やっぱりサッちゃん弄られ顔は可愛いなあ……)
ショックを受けたまま依然として固まっている黒雪姫の顔を見ながら楓子は満足そうに笑っていた。
「ねえ、サッちゃん」
そして、そんな黒雪と楽しい会話を続行しようとした時だ。ここで楓子は違和感に気が付いた。
ショックで固まったまま、さっきから黒雪が何の反応も示さない。よく考えてみると先ほどからチユリやパド、ニコの騒ぐ声も聞こなくなっていた。これはもしや…・
「ねえ、サッちゃん?」
「…………」
腕に抱いた石像に再び声をかけ、反応を確認する。
しかし、黒雪の石像からは何の反応も返ってくることはなかった。再び胸を撫で、反応を再確認するが、これに対しても何の抵抗も示さない。
楓子はそのことを確かめると『テクスチャ・アイ』のアプリを終了させた。
本来なら、これで黒雪の姿はいつも通りのものに戻るはずだ。しかし、楓子の視線の中には依然として石像になっている黒雪がいた。どうやら丁度ショックを受けた瞬間にそのまま石化してしまったらしい。
「成功……ですね」
楓子は周りを見渡した。すると、黒雪以外の3人もしっかりと石像になっていた。
チユリは少しのぼせたのか、温泉の淵に腰掛けた状態で石になっていた。
ニコは一瞬姿を見失ったが、よく見ると湯船から灰色の小さな足だけが突き出ている。どうやらはしゃいでいる最中に固まってしまい、そのままバランスを崩してお湯に沈んでしまったらしい。揺らめく水面の向こうには、確かに灰色の塊が見て取れた。
最後にパドは固まる前から全く動いていない様子で、石像になった後もただ無表情でじっと楓子を見つめていた。普段からお堅い表情の多い彼女が一番石像になっても違和感なく佇んでいるようにも思えた。
「ふふっ、皆さん綺麗に石になってしまいましたね」
ただ一人、この状況を作り出した張本人である楓子はこの石像だらけ光景を楽しんでいた。
自分以外に動く者はない。最早、楓子の独壇場だ。
「さあ、サッちゃん。もっと私が磨いてあげるからね」
そう言って楓子は黒雪の石像を一層強く抱きしめると、その滑らかな体のラインを堪能した。
アプリによって再現されたものとは違う、本物の黒雪姫の石像の質感。
冷たく、固く、艶やかで、そして美しい黒雪姫の石像。楓子はそれを自分の身体でこすりながら磨き上げていった。
股の間や胸の先端など、普段は触っただけでびくりと反応しそうな場所を触っても、黒雪の石像は楓子のなすがままに触られ続けている。
「こんなことしても反応しないなんて……本当にただの石像なのね」
のぼせているのか、単なる性的な興奮か、楓子の頬は次第に上気していく。
抵抗しない黒雪に対して、楓子の行為がどんどんとエスカレートしていこうとした時だ。
「あら?」
楓子は突如として違和感に襲われた。身体が動かないのだ。
力が入らない、というわけではない。むしろ体中がこわばって動く事が出来ないといった感じだ。まるで、身体が石になったかのように……
「まさか……」
はっ、と楓子はとある石像の方向を見た。石になる前からずっと楓子を見つめていた少女。
パドの視線は、石像になった今でもしっかりと楓子を捉えている。
「彼女も……アプリを起動して……」
パドと楓子は≪加速世界≫におけるライバル同士である。何度も何度も戦いを重ね、互いが互いのことをよく知り尽くしていた。もちろん楓子の性格のことも良く理解しているのだろう。
だからかどうかはわからないが、温泉に入る前から何となく楓子の考えを読まれており、それに対する対策を講じていたのかもしれない。
例えば楓子が全員をその視線に捕えられるような場所に居座りつづけたら……などと。
「は……早くお風呂から出ないと……」
気づいた時にはもう遅かった。
パドの視界から逃れるすべもなく、楓子の身体は黒雪姫の石像をその腕に抱いたまま、静かに石像へと変わっていった。そして
「あ…………」
ついには楓子も完全な石像へと変わり果ててしまったのだった。



夜も更け、辺りが静寂に包まれたのちも、温泉には5体の石像は先ほどまでと変わらない位置に変わらない格好で置かれていた。
まるで最初から風呂場の一部だったかのように5体の石像は置かれていたが、これらは間違いなく黒雪姫たちが石になってしまった姿だ。
半身を浴槽に浸しながら、お湯から出ている部分にも湯気によってできた水滴を滴らせながら石像は佇み続けている。
このまま新たに温泉に人が来ることはなく、5体の石像だけが朝まで優雅に入浴を続けているのだった。
石化の効果は翌朝まで続き、元に戻ったころには完全にのぼせた5人の姿がお風呂場で発見されたという。
そのあと楓子が全員に叱られ、アプリケーションを削除されたのは言うまでもないことだった。
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七月

Author:七月
七月(ななつき)といいます。
固体少女様にて稚拙な文章を投稿させたりなんかしていただいてます。
時間がありましたら暇つぶしにでも見てやっていただけるとありがたいです。

好きな漫画(ラノベ)、アニメ:魔法少女リリカルなのはシリーズ、ながされて藍蘭島、とある魔術の禁書目録、C3、ソウルイーター

好きなゲーム:東方project、夜明け前より瑠璃色な、BALDRSKY、SO3、SO4、サモンナイト3

最近好きなアニソン(ゲーソン):沈黙の空、jihad(BALDRSKY)、only my railgun(とある科学の超電磁砲)、Refrain(プリンセスうぃっちぃず)
連絡などございましたら以下のメールフォームへ
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ただ、僕は結構メールを放置する癖があるので、もし連絡が遅くなったらごめんなさい。

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